福島地区木材協同組合
木の内装とストレス(新聞掲載内容)
2021年08月10日
今年3月、林野庁が進めている「内装木質化等の効果実証事業」で、実証実験の中間報告が行われた。
企業が行った実験を林野庁の外郭団体がまとめたもので、生産性、経済への波及、心身への影響など、内装に使う木材が商業施設や職場にもたらす影響を考察している。
ある飲食店では、ヒノキ材を使った壁の近くに置かれたテーブルの着席率が、コンクリート打ちっぱなしの壁近くのそれに比して2倍だった。さらに、7割の人が木材をたくさん使った内装に引かれて入店したという。
別の報告では、普段よりも多くの木材を使用した部屋と、通常の事務所仕様となっている部屋に分け、入室前・在室中・退出34時間後のそれぞれで、「ストレスホルモン」と呼ばれるコルチゾルの量を測る実験を行ったそうだ。
A高齢者、B幼児 C障がい者が通う場所で測定した結果、木材を使用した部屋でのコルチゾルの量はAとBで減少したが、慣れない環境に不安を覚えがちなCでは逆の結果となった。
この実験は短期間のため確定的な答えは得られなかったが、今後は、長期間の実験や考察が行われるという。
(引用:7月13日(火)民報新聞より)